2024年3月に読んだ本

もうちょっと書いてもいいんじゃないかという気持ちではある。

気付いたら1か月経っているのである。

ちなみに前回書いた採血検査、特に答えは出ませんでした。。

 

では、3月に読んだ本。

 

1.GO WILD 野生の体を取り戻せ! ジョン・J・レイティ、リチャード・マニング

 

定期的に自己啓発ちっくな本が挟まれるな・・と我ながら思う。

きっかけは去年著者の前作を読み、「またあの運動するしかない説得を受けたい」(体調に諸々トラブルがあり、檄が必要だった)と思い、手に取った次第。

 

ちなみにこの本を読んだきっかけはヒツコスさんのこの記事です。

www.hitsugicosme.com

ヒツコスさんの熱量のある文章には随分色々と買わされてますね・・好きです。

紹介が遠回りになってしまったが感想。

なかなか分厚い本なのだが、2日で読み切ってしまった。

ブログタイトル詐欺かもしれない。

そして次の日からはもう実践せずにはいられなくなっていた。

運動ではない、食事を変えることを。

副題にある通り、この本では低炭水化物食が勧められていて、ゆるいながらも1か月続けている。

正直、一番の悩みは解決してないんだけれど、ここ2年ほど起こしやすくなっていた低血糖は、食事を変えてから一度もない。

と、全然本の内容に触れておらず、自分の話をしてしまうくらいには人を動かす力がある本である。

あなたは健康診断のチェックシートを埋めているわけでもなければ、もぐら叩きをするように体の不調を一つひとつ治しているわけでもない。人生の可能性を探っているのだ。

 

あなたを苦しめているのが何であれ、考えたり読んだりするだけではそれから逃れることはできない。幸せに暮らすというのは、行うべきことなのだ。

(共に GO WILD 野生の体を取り戻せ! 第10章より引用)

 

あとがきに日本語版編集者の方のケーススタディが載っていて、これもまた良かった。

読んだらとにかくやらずにはいられない恐るべき本である。

 

2.ゴリラの森、言葉の海 山極寿一 小川洋子

 

 

先月読んだ「からだの美」の中に出てきた「ゴリラの背中」の話。

その元となる霊長類学者山極寿一さんと小川洋子さんの対談集。

これがもう素晴らしかった!正直動物にそこまで興味がない人間だったのだが、読んだ後に近所の動物園に行ったし、京都動物園のSNSもチェックしてます。

近所の動物園にゴリラはいなかったが、同じく「からだの美」に登場したハダカデバネズミが・・!その存在を知って1か月で会えるとは思わず大喜びしてしまった。

父親的な存在が子どもの絶対的な信頼を獲得しなければいけないと思います。それがないと、子どもにとってはトラウマになります。世界への信頼感はまず親によって作られるんだから。

(ゴリラの森、言葉の海 176ページより引用)

乳離れをした子どものゴリラがすっかり安心しきって大きな父のシルバーバック(オスゴリラの白い背中をこう呼ぶ)で遊んでる姿は、家族の在り方を体現している。

私はそのような父性とは無縁のまま、ここまで生きてしまったなぁと、読みながら感慨にふけってしまった。河合隼雄先生の本にもある通り、日本は特別父性の力が弱い国なので、それはもちろん私に限ったことではない。

それでも読書を通して、父性に出会うことは出来る。河合先生や、山極先生が今後、私の心の父になっていくだろうと思った。彼らの言葉を聞いていると、少しだけ世界を信じられる気がする。

 

こちらも観ました。ゴリラの研究を知る上でも、映画としてもとても良かった。

 

3.肉とすっぽん 日本ソウルミート紀行 平松洋子

 

 

1冊目の「GO WILD~」をきっかけに人類の食文化の変遷に興味を持ち始め、そんな時にSNSで流れてきて飛びついてしまった。

平松さんの著作はいくつか読んでいて、「良き舌を持つとこんなにも世界は豊かなんだ」といつも思わされる。良き舌、というか自分が食に対してとても無頓着なので、見えてる世界が違うなぁと。

羊、猪、鹿・・1章、1章が人々の努力やつながりを緻密に描き、食される動物たちへの畏敬に溢れ、そして何より美味しそうなのである。読みながら口がじゅるりとしていた。

2章の害獣である猪を恵みに変えた島根県 美郷町の話は特に心に残った。野生動物に餌場を与えてしまっているのは人間の方で、彼らの生態を理解し、その命を頂きながら共に生きていく道を探る。昨今の熊の問題を考えると、この知恵をどうか生かしてほしいと思わずにはいられない。

 

ということで3月は野生に還る3冊。